日本館とは


Concept 日本館コンセプト
人間だけではありません。すべての動物や植物は、あらゆるモノは、そして社会でさえも、ひとつの役目を終える瞬間に何かが受け継がれ、カタチを変えながら新たな役目を獲得する、というつながりの中に存在します。そんな「いのちといのちのあいだ」に目を向けてみると、この世界は無数の「小さな循環」によって成り立っていることに気づくはずです。
これからの豊かさとは、すべてのいのちに敬意を払いながらその意味や価値を見つめ、大きなつながりの一部となることで生まれるはず。そしてそれは、この国に息づいてきた自然観や美意識に他なりません。
「いのちと、いのちの、あいだに」
はじまりもおわりも存在しないひとつの循環の中で、あなたは何を感じ、何を考え、何を受け継ぐでしょうか。
Visual System ビジュアルシステム
日本館は、ビジュアルシステムもひとつの「いのち」であると考えます。呼吸し、成⻑するかのように分裂と融合を繰り返しながら、絶えず変化を続けるそのデザインは、いのちといのちのあいだにあるものに目を向ける、という日本館の存在意義を体現しています。ひとつの「図形」としてではなく、変化の「過程」が訪れる人の記憶に刻まれていく。そんな視覚体験によって、日本館と人々のあいだにひとつの循環を生み出すことを目指しています。
Creative Team 日本館クリエイティブチーム
- ©Allan Abani
日本館総合プロデューサー/デザイナー
佐藤オオキ
1977年カナダ生まれ。2000年早稲田大学理工学部建築学科首席卒業。2002年早稲田大学大学院修了後、デザインオフィスnendo設立。東京とミラノに拠点を構え、建築・プロダクトデザイン・ブランディングなど多岐に渡ってデザインを手掛け、イタリア・フランス・イギリスでのデザイナーオブザイヤーなど、世界的なデザイン賞を多数受賞。TOKYO2020の聖火台デザインを担当した他、現在はパリ五輪開催の2024年に向けてフランス高速鉄道TGV新型車両のデザインに取り組む。
コピーライター
渡辺潤平
1977年千葉県船橋市生まれ。早稲田大学卒業後、2000年に(株)博報堂入社。2007年に(株)渡辺潤平社設立。広告キャンペーンの企画立案のみならず、コーポレートスローガンの策定や商品・企業のネーミング、作詞など、言葉を中心としたコミュニケーションを幅広く手掛ける。カンヌ国際広告祭、ACC賞、TCC新人賞、日経広告賞、ギャラクシー賞など受賞。山梨県北杜市にて書店「のほほん BOOKS&COFFEE」を経営している。
アートディレクター/グラフィックデザイナー
色部義昭
1974年千葉県生まれ。東京藝術大学大学院修了。(株)日本デザインセンター常務取締役、同社内にて色部デザイン研究所を主宰。Osaka MetroのCI、国立公園のVI、須賀川市民交流センター、市原湖畔美術館などの公共施設のVIとサイン計画から企業や商品のブランディングなど幅広くデザインを手がける。亀倉雄策賞、ADC賞、 SDAサインデザイン大賞(経済産業大臣賞)、CSデザイン賞グランプリ、JAGDA新人賞、One Show Designゴールドペンシルなど国内外のデザイン賞を受賞。AGI、東京ADC、JAGDA、日本デザインコミッティーの会員。
建築デザイン(基本設計・実施設計)
日建設計
創業1900年、建築・土木の設計監理、都市デザインおよびこれらに関連する調査・企画・コンサルティング業務を⾏うプロフェッショナル・サービス・ファーム。日本館の設計担当者はホキ美術館や有明体操競技場など美術館や木材利活用の設計実績を持ち、日本建築学会作品賞、JIA建築大賞、ウッドデザイン最優秀賞、ARCASIA Awards Gold Prize、RIBA Awards 他、国内外の受賞多数。日本館では国産杉材によるCLT(直交集成板)を、構造耐力を有する内外壁に活用。技術とデザインをインテグレートし、展示と一体となったパビリオンとして設計した。