
コンプリートできるか? パビリオンをめぐるスタンプラリー
各パビリオンには、それぞれスタンプが用意されています。公式スタンプパスポートを片手に、会場をひとめぐりしてみましょう。
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日本館のCGマップ
日本館まるごとガイド
「循環」をめぐる終わりのない旅へ、出かけましょう。
Plant Area、Farm Area、Factory Area、
3つのエリアの見どころと、
それぞれの展示に込められた想いや
支える技術をご紹介します。
訪れる前も、訪れた後も、
日本館をより深く理解していただけるガイドブックです。
各パビリオンには、それぞれスタンプが用意されています。公式スタンプパスポートを片手に、会場をひとめぐりしてみましょう。
手のひらマークをトントンとたたくと、それが相手に伝わる。だから電話ではなく「伝話」。通話先は、関西国際空港。相手は海外からやってきた観光客かもしれません。言葉を超えて、ハートでタッチ。やさしい気持ちも、循環させることができるはずです。
着物のように余白を大切にし、機能性と美しさを両立したユニフォーム。そんな日本らしさをまとったアテンダントが、訪れる人にやさしく寄り添います。
統一感がありながら、個性的なユニフォーム
古くて、あたらしい「モノマテリアル」というアイデア
新たな役割を見据えて、解体しやすく、分解しやすく。いのちが循環する展示を見ながら、次に生かすためのものづくりにも目を向けてみてください。
細かく粉砕して、再利用できる藻類スツール
CLTは、ベンチや看板にも
万博会場で出た生ごみを、微生物のチカラで水やバイオガスへと分解。さらにバイオガスを使って電気を生み出し、プラントを動かすエネルギーとして生かしていく。
生ごみから、プラントを動かすエネルギーを生み出す
タンクの住人「ちいさな微生物」が大活躍
「入口と出口」「表と裏」「内と外」を分けず、それぞれが融合する。はじまりも終わりも存在しない「循環」の姿を体現した日本館。会期終了後には、建物そのものが次のいのちへと循環していきます。
循環とは何か? ひとまわりして体験しよう
生まれ変わりの象徴となる「CLT」
みんなが同じ体験を共有できる、ユニバーサル空間
Factory-05
3つのエリアをひとめぐりしてご体感いただいた「循環」の物語は、あなたの暮らしの中でも続いていきます。オリジナルグッズの販売や、未来の日用品となるかもしれない試作品が展示されるコーナーです。
終わりなき「循環」の旅、続きはあなたの毎日で
ショーケースの向こう側に広がる、未来のものづくり
Factory-04
目の前に現れる円盤は、太古に生きた藻類の化石。その表面に、水滴が、静かに跡をつけていきます。かつてのいのちがひととき現れ、また時の彼方に消えていく。死と生を閃光のように味わう一瞬一瞬に、まばたきさえ、忘れてしまいそう。
はかなさとは、美しさ。時を止めるいのちの描線
光合成の見えない主役「珪藻」
日本文化と珪藻土の、密接な関係
Factory-03H
巨大な建造物である日本館も、「循環」を前提に細部に至るまで工夫がこらされています。壁に使われているのは、間伐材から作られたCLT(直交集成板)。万博終了後に解体され、再利用されることを見据えて、可能な限り加工を抑えた工法が採用されています。
建物だけでなく、アテンダントが着用するユニフォーム、ショップの販売品用の段ボール製パッケージ、パーツを3つの座面に分解できるスツールなども、リサイクルしやすい素材や構造を採用。「次へ生かす」ために、すでに新たな一歩を踏み出しています。
Factory-03G
「式年遷宮」という儀式を知っていますか ? それは神宮(伊勢神宮)で20年に一度、交互に社殿を建て替え、衣服や服飾品、武具なども新たに仕立て、大御神にお遷りいただく神事のこと。なぜ20年に一度、建物や神具をあたらしくするのか。理由のひとつに技術継承が挙げられます。その期間であれば、多くの職人が一生のうちに二度、あるいは三度、遷宮に携わることができ、技術の継承ができるのです。使う木材は苗木から育て、もとのお宮の木材や、わらぶきは再利用するので、素材もリユース・リサイクル。いのちが循環するように、常にみずみずしい姿を保つだけでなく、伝統技術や文化も未来へつないでいく。それが1,300年も続く式年遷宮の思想でもあるのです。
Factory-03F
「堅く守る」という考えかたとは真逆の原理で、耐久性を高める。そんな発想で作られたのが、小惑星探査機「はやぶさ」と「はやぶさ2」のカプセル。大気圏再突入時に発生する1万度以上の熱を遮断するのは困難。そこで自らを蒸発させながら「打ち水」のように熱を冷ますことで、内部の温度を保って耐えぬくことに成功しました。古来より日本家屋の外壁に使われてきた「焼杉」も近い考えかたといえます。杉の表面を焼き、炭化させることで腐食を抑え、一般的な外壁材よりも耐久性を高めました。「劣化させる」という発想から生まれた、「耐えぬく」技術がここにあります。
Factory-03E
ひとつのものに、複数の役割を持たせていく。それは、日本のものづくりの得意技といってもいいかもしれません。畳みかたを変えるだけでさまざまな使いかたができる風呂敷と、世界中に熱狂的なファンを持つ日本発のコンテンツ「トランスフォーマー」。この意外な組み合わせには、「自由自在」という共通点があります。「機能に応じてものを増やす」のではなく、「ひとつのものが担える役割を増やしていく」。この考えかたって、いまの時代にすごくしっくりくると思いませんか ?
Factory-03D
衝撃を最小限に抑えるため「わざとこわれる」というユニークな発想をご紹介します。月面探査のための小型月着陸実証機「SLIM」は、月面着陸時にあえて脚部がこわれることで、衝撃を吸収して機体を安全に着陸させます。この考えかたは、京都府の木津川にかかる「流れ橋(上津屋橋)」も同じです。かつて何度も洪水の被害に見舞われたこの橋は、増水した川の流れに強度で耐えるのではなく、ロープにつながれた橋桁があえて流され、のちに回収して戻すことができます。全体にかかる負担を、あえて流される橋桁の一部が「吸収する」ことで、一番大事な部分を守ることができるのです。
Factory-03C
日本には昔から柔軟性を持たせることで、こわれることを防ぐという技術があります。その一例が、やわらかい鉄で作られた日本古来の和釘と、電波塔として世界一の高さを誇る東京スカイツリーです。和釘は、木の硬い部分にぶつかると自ら曲がって、折れたり止まったりせず、最後まで打ち込める特性があります。東京スカイツリーの中心には、どこにもつながれていない「心柱」が存在し、地震のときに建物と逆の方向に振れ、全体の揺れを抑えるはたらきをします。チカラをやんわりと「受け流す」工夫は、じつに日本らしい発想なのです。
Factory-03B
役目を終えたときのことを、あらかじめ想像する。ひとつの布を無駄なく使って仕立てる日本の着物は、そんな視点から作られています。着物は、糸を引き抜けば再び一枚の布に戻すことができ、仕立て直しが簡単です。この発想は、スマートフォンにも見いだすことができます。既存のビスなどの留め具を、特殊な分解液で粘着力を弱められる接着剤に置き換えたら。使用時はしっかりと固定できて、役目を終えたら簡単に分解できる。次の役割を考えるという発想が、「リレーする」ためのバトンをスムーズにつなげます。
Factory-03A
あえて丈夫に作らないから、長く使える。一瞬、あれ ? と考えてしまう、不思議な因果の組み合わせですが、それが、日本古来の循環型ものづくりの特長のひとつ。展示されているのは日本の伝統的な「桶」と、日本の「竹かご」からヒントを得た特別なサッカーボールです。どちらも釘や接着剤を使わず組み立てられる、パズルのような構造。こわれたら、その一部分だけを取り替えて、修理できるように作られているのです。弱く作るのは、ものを大切にするため。昔から日本人が持っていた美意識が「長持ちする」ための秘訣なのです。
Factory-03
常識的に考えたら、丈夫なほうがいい。けれど、あえて「やわらかく」作る。ここは生まれ変わることを前提に作られたものたちを紹介するギャラリーです。やわらかいということは、こわれても簡単に直せたり、チカラをしなやかに受け止めたり。古くなったら、あたらしいものに作り替えることができます。素敵な考えかただと思いませんか ? 昔から日本には、ものを循環させる工夫があふれていました。現代まで受け継がれてきた、日本のものづくりの知恵と技術をご覧ください。
Factory-02
日本館のもうひとつの姿、それは製品の「製造工場」。Farm Areaで育てられていた藻類を原料に加えた植物由来のプラスチックで、日本館の中で使われるプロダクトを製造中。その工程をじっくりとご覧に入れましょう。
日本館スツール、ただいま製作中
未来へとチカラを引き出す、ものづくりの歴史と挑戦
藻類プロダクトで、循環型社会の未来をクリエイト
Factory-01
初めてなのに、どこか懐かしい感覚を覚える不思議な空間。Factory Areaの主役は、「ひと」。そう、あなたもその一人。果てなき循環から生まれた「もの」は、「ひと」の手を介して形作られ、「ひと」の営みの中で使われ、いくつもの時代をめぐってきました。さあ、あなたも時を超え、その足跡をたどってみましょう。
ごみから生まれた物質やエネルギーは、やがて素材へと生まれ変わり、ここFactory Areaで、人の生活で活躍する「もの」へと姿を変える。リレーをつなぐバトンは、それぞれの「もの」に宿る知恵と技術です。日本文化に息づく、ものを長く大切に使う思想とそれを叶える数々の手法は、持続可能な社会へ向かうヒントとしても、注目されています。
時代を超えて使われ続ける風呂敷から、東京スカイツリーの建築様式まで、その構造や用途を丁寧にひもとけば、表れるのは先人たちの「想い」と「技」。色あせることのないアイデアは、新たな道具や建築を作る源となっていきます。「もの」が生まれ、「ひと」の手でかたちを変え、受け継がれていく。それもまた、いのちと同じ「循環」なのです。
Farm-08
Farm Areaの最後は…おみやげショップ ? 日本館からはじまる循環を、あなたの暮らしにおすそ分け。新たないのちのリレーのはじまりです。
循環のリレーのはじまり。100%植物由来のクリアファイル
海洋ごみ問題の救世主になり得る「Green Planet」
その微生物は、工場の土から見つかった
Farm-07
穏やかな春の日差しのような、やさしい光に包まれて。藻類が光合成しながら、あたらしいエネルギーへ。緑のチューブが織りなす幻想的な空間を、森林浴を楽しむように散策してみましょう。
いのちが躍動する未来の「森」
コスパ最強!? 植物よりも光合成が得意な藻類
フォトバイオリアクターが、日常の風景になる
Farm-06
ここであなたが目にするのは、持続可能な社会を実現するために欠かせない、藻類のチカラ。生産効率や環境への影響といった観点での指標をもとに、その特長を明らかにして、藻類を活用した未来の産業の姿を想像してみましょう。
その可能性、想像以上
藻類の光合成が、世界を救う
Farm-05
肉眼では見えないものから、みんなにおなじみのものまで。さまざまな藻類に姿を変えた「ハローキティ」。かわいいキティちゃんを眺めるうちに、藻類の個性や魅力に引き込まれる、楽しい展示です。
32種類の「藻類×ハローキティ」
かたちにとらわれず、多彩に進化した「藻類」
じつはずっと仲良し、藻類と日本人
Farm-04
おや、生きものがいない水槽で世話をしている人たちが…? ここは「見えない水族館」。体長1mmにも満たない、ちいさな藻類が、水槽の中でいきいきと育っています。
ゆらめく光は、いのちのきらめき
ちいさな藻類が生む、大きなエネルギー
世界中が熱視線! ボツリオコッカス
Farm-03
より良い未来を叶えるため、CO₂を資源に変える。その技術は、人々のひたむきな挑戦の末に実現しました。トンネルから運ばれてくるのは、生ごみ由来のCO₂を詰めたボンベ。希望や期待もいっぱいに詰めて、新たなものづくりがはじまります。
トンネルを抜けると…そこは微生物が育むものづくりの世界
CO₂を食べてプラスチックを作る「水素酸化細菌」
あなたも使える、微生物のものづくり
Farm-02
Plant Areaからやってきた、水、熱、電気、CO₂、養分。生ごみを微生物が分解することで生み出された物質やエネルギーが、別の微生物によって、あたらしい姿に生まれ変わります。社会の未来像、心躍るキャラクター、そして、日本の技術力。道中に発見とワクワクが転がる旅が、はじまります。
鮮やかな花火とともに、次の旅へ
「分解」だけじゃない、微生物の「生産」の世界
「バイオものづくり」が、未来も作る?
Farm-01
役目を終えたものから、新たないのちを生み出すPlant Area。続くFarm Areaは、いのちがもともとのかたちを変えながら、それぞれの役割を見つけ出していく場でもあります。砂時計に現れる無数のパターンは、いのちにヒントを与えるかのように躍動を続けます。
Farm Areaは、物質やエネルギーが、ものづくりの素材や原材料へと転換される場所。微生物が生ごみを分解することで生まれた水やCO₂は、ここでものづくりの素材として生まれ変わり、目には見えない存在から、さまざまな「かたち」となってあなたの前に現れます。Farm Areaの主役となって所狭しと活動するのは、ここでも微生物たち。「分解」だけでなく、「生産」でも発揮される彼らの無限の可能性をご紹介します。そんな「分解」とものづくりの「あいだ」にある世界を、存分にお楽しみください。
Plant-09
2000年、南極・昭和基地から約350km離れた、やまと山脈で発見されたひとつの石。それは火星からの隕石でした。解析によって判明したさまざまな情報は、いのちの起源を明らかにし、人類の未来予想図すら変えていくかもしれない。現存する世界最大級の「火星の石」。その圧倒的な存在感に、あなたは何を感じるでしょう ?
世界最大級の「火星の石」を見て、触れて、感じて
石が証明した、「火星の水」の存在
火星に暮らす! そんな未来も夢じゃない
Plant-08
円形の中庭に現れる、光をたたえた巨大な水盤。微生物のチカラを借りて純水に近いレベルまで浄化された水の、澄みきった姿です。太陽と風にきらめく水面は、いのちを祝福しているかのよう。たたずんでいるだけで、澄み渡る水に心も癒やされるような、日本館の中心的な空間です。
「循環」のあいだで、水と対話するひととき
日本人の心に息づく「水」の文化
Plant-07
生ごみの分解後に残る水は、館内で純水に近いレベルにまで浄化。使われているのは、微生物の活用と、ろ過膜を組み合わせた浄水技術。自然から学んだその手法には、私たちが豊かに暮らすヒントが詰まっています。
「水」のBE@RBRICKと一緒に冒険気分
日本の浄水技術を支える、ふたつの微生物
日本が選んだ「浄水」と「再生」の知恵
Plant-06
足もとの窓をのぞくと、色とりどりのBE@RBRICK(ベアブリック)が元気よく飛び出すさまが目撃できます。イナズマのように光ったり、水滴みたいに流れたり。生ごみから生まれた彼らのパワーが、躍動する瞬間です。
日本館の生ごみから未来へ、新たな冒険をお見送り
どのように生まれ、どこへ向かう? 冒険を支える科学のチカラ
みんなで考えたい「バイオガス発電」
Plant-05
水中の器に、幻のように現れる桜のかたち。それは微生物によって分解され、もとの姿をはかなく消失させていく過程で見いだされる、かりそめの姿でもあります。循環をつなぐ「分解」の営みそのものの美しさに、静かに向き合う空間です。
分解とともに姿を変える、5つの時間をめぐろう
未来につながる技術「生分解性プラスチック」
感性も未来も、豊かにする素材選びへ
Plant-04
循環を支える微生物の世界を、そっとのぞいてみましょう。そこにいるのは、日本の食文化を支えてきた「麹菌」。おなじみの味の向こうに、歴史と神秘の物語が見えてきます。
「日本の味」を作る、麹菌たちのミュージアム
暮らしを変えた「発酵」という名の奇跡
日本の麹菌、未来へ向けて成長中
Plant-03
目の前に広がる暗闇に、突然現れる無数の光の瞬き。光の道を流れていたごみが、光の粒となって泳ぎ、飛び跳ね、集まり、広がって。生きものの秘めたチカラ、再生への胎動に包まれる、日本館の絶景スポットです。
ちいさな微生物が生み出す、壮大な世界
「分解」のバトンが行き交う発酵タンク
CO₂を増やさずに、エネルギーは作れる
Plant-02
Plant Areaを歩くあなたが最初に出会うのは、万博会場で出たごみ。消費され、役目を終え、ごみとなったものが、微生物によって分解され、エネルギーを生み、次なるいのちの源へ。そのはじまりを目撃します。
「終わり ?」それとも「はじまり ?」光の道を散策
ごみは「資源」へと生まれ変わる
万博会場のごみを、日本館のチカラに
Plant-01
一歩足を踏み出せば、そこはいのちの息吹を感じる不思議な空間。あたらしい、でも懐かしい、相反する感覚を呼び起こす音。目の前に現れるのは、終わりとはじまりをつなぐ美しい「循環」の姿です。
終わりとはじまり、そのあいだにあるもの
日本館に込められた、「循環」と「日本の美」
Plant Areaの主役、残念ながら彼らの姿を目にすることはできません。見どころは彼らの大仕事。肉眼では見られない微生物、そのはたらきそのものが展示物なのです。会場で出たごみは、このエリアで微生物によって分解され、電気を生み、きれいな水を生み出します。日本館から万博会場全体へ、循環の輪はつながっています。ちいさないのちの営みが作り出す展示の数々は、やがて訪れる循環型社会の未来像でもあります。あなたの五感で、思いきり味わってみてください。