JUNKAN Museum 循環ミュージアム

クリエイターが描く「循環」
多様な視点、思想、表現から見つめる「循環」は、こんなにおもしろい!

現代アーティスト

小松美羽

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小松美羽さんの立体造形作品「水龍さん」の顔部分に寄った写真。顔や背中は青くお腹の部分は黄色い。全体に鱗や皺を表すような力強いタッチで黒い線が描かれている。ひげやツノに当たる部分には金色の線も混ざっている。
とぐろを巻いた水龍さんの右斜め前からの全体写真。とぐろの2段目からは体の色が青色からピンク色になっている。水龍さんが置かれている台座の足元には作者の小松さんが腰掛けて空を仰いでいる。
とぐろを巻いた水龍さんの左斜め前からの全体写真。
真左から見た水龍さん。頭付近の背中には金色に輝くひれがある。先端に毛のようなものが生えた尻尾も見える。
真後ろから見た水龍さん。金色のヒレと頭から生える2本の角が象徴的。画面の左上から太陽の光が差し込んでいる。

人々の生活の中にエネルギーが循環して、溶け込んでいく

大阪府此花区のアートプロジェクト『konohana permanentale 100+(コノハナ ペルマネンターレ ヒャクプラス)』の第一弾作品として、正蓮寺川公園に立体造形物の水龍さんを制作させていただきました。今作のプロデューサー・岡田准一さんにお声がけいただいたことがきっかけです。

此花区の正蓮寺川はかつて水質汚濁という課題を抱えていましたが、住民と自治体が一体となって乗り越えてきた歴史があります。現在の正蓮寺川公園はとても気持ちのいい場所で、子供たちもたくさん集まっています。この公園は台風や豪雨で水害が発生した時、水を溜めて氾濫を防ぐ役目も担っています。水にまつわる場所だからこそ、水龍さんが存在することで、水を守り、浄化して、この地の未来が清らかなものへと紡がれていくと思います。雨の日には、水龍さんが喜ぶ姿が見られるかもしれません。水龍さんのところで待ち合わせ、なんてことが起きたら素敵ですね。

関西・大阪万博の公式キャラクターはミャクミャクくんですが、「脈」はとても重要な概念。龍脈という概念に通じます。龍のエネルギーが脈々と行き交う通路のようなイメージです。この公園の地下には高速道路が通っていて、それも生活の循環・脈と言えます。歴史、人、生活が交差する場所に水龍さんがいて、人々の生活の中にエネルギーが循環して、溶け込んでいく。未来がそんな循環の環の中で美しく調和していく。水龍さんがこの場所の過去と未来をつなぐ象徴になってくれると信じています。

写真:玉村敬太

小松美羽さんの写真
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小松美羽

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