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Voices きかせて、日本館〈Part 3〉

Index

  1. 日本館は体験できる教科書/さなさん(22歳・大学院生)

  2. エネルギーの誕生が見える/BUNERAさん(36歳/CEO)

  3. パパのTシャツを「循環」/Y.I.さん(11歳/小学生)

  4. 日本館に深く入り込む/たかぽんさん(47歳/サラリーマン)

  5. 雑草じゃなかったんですね/M・Kさん(16歳・高校2年生)

  6. 砂時計に、うっとり/みほさん(54歳・会社員)

  7. 生きることは「循環」/K.I.さん(40歳/医師)

  8. ごみって、ごみじゃない/ちさとさん(32歳・日本館アテンダント)

日本館ってどうだった ? なにか発見はあった ? 実際に来館した人たちに、どんなことを感じたのかを聞いてみました。日本館を楽しむヒントとしてはもちろん、身近にある循環に目を向けるきっかけにしてください。

日本館は体験できる教科書/さなさん(22歳・大学院生)

さなさんの写真

日本館の好きな展示は?

さなさん

スツールを作る、3Dプリンターの機械ですね。私、機械科なんです。大学や大学院でそういった機械について勉強していたので、実際に稼動しているところを見ることができて面白かったです。

新しい発見や気づきはあった?

さなさん

ごみを処理して、水やエネルギーに変えていく。教科書で学んだ廃棄物処理の機器が目の前にあって、展示内容と学びがリンクして「そうなんや ! 」って発見でした。バイオガスプラントも実物を見たことがなかったんですけど、すぐそこで稼動していますからね。

あなたにとって身近な「循環」とは?

さなさん

お金です。いま、牛丼屋さんでアルバイトをしているんですけど、ご飯を食べにきた人が支払ったお金から賃金をいただいて、私は違う場所で使う。お金はぐるぐる回っているなと思います。目に見える循環ですね。

エネルギーの誕生が見える/BUNERAさん(36歳/CEO)

Buneraさんの写真

日本館の好きな展示は?

BUNERAさん

Plant Areaのごみが流れていく展示ですね。ごみからスタートするところが面白いと思いました。ごみが流れていき、エネルギーが生まれていく。そこから藻類、製品へとつながっていくストーリーも良かったです。

新しい発見や気づきはあった?

BUNERAさん

藻類の可能性に、とても驚きました。油の生産量や水の消費量の比較展示はわかりやすかったし、新しい学びになったと思います。藻類って日本食の海苔というイメージを持っていましたけど、こんなにさまざまな種類があるとは知りませんでした。

あなたにとって身近な「循環」とは?

BUNERAさん

「循環型経済」ですね。出身地であるヨーロッパでも、循環型経済が大きなトピックになっています。世界的に同じ考え方が広まり、お互いにフォローアップしていくとより良くなると思いますよ。ただ、最も身近な循環は、家族ですね。

パパのTシャツを「循環」/Y.I.さん(11歳/小学生)

Y.I.さんの写真

日本館の好きな展示は?

Y.I.さん

水盤のところが好きです。すごくきれいでした。あの水が、ごみから生まれた水というのが、すごいなって思いました。

新しい発見や気づきはあった?

Y.I.さん

リサイクルについては知っていたけど、ごみからきれいなものが生まれるとは想像したことがなかったので、それが発見でした。これまでは、ごみって汚いものだと思っていたので、印象が大きく変わりました。

あなたにとって身近な「循環」とは?

Y.I.さん

服です。今日着ているTシャツは、パパのものなんです。服に関しては、小さい頃からいとこにおさがりをもらって、私が大きくなったら別のいとこにあげていて、それが循環だなって思いました。いまも、もらって、着て、ゆずるという関係が続いています。

日本館に深く入り込む/たかぽんさん(47歳/サラリーマン)

たかぽんさんの写真

日本館の好きな展示は?

たかぽんさん

スツールです。見かけるたびに座っていたんですけど、Factory Areaで「これ、日本館で作ってんねん」と種明かしがあって、すごく面白かったです。どっかにヒントあったん ? と思いました。

新しい発見や気づきはあった?

たかぽんさん

水盤の水です。アテンダントさんから説明もありましたけど、「これがごみから ! 」というくらい衝撃的でした。予習ツアーに参加して、万博の生ごみを集めてエネルギーにしているなど、事前に日本館について聞いていたから、どの展示もよく理解できました。日本館の深いところまでしっかり入り込めたと思います。

あなたにとって身近な「循環」とは?

たかぽんさん

「子育て」ですね。親になって、子どもに何か教えることは循環だなと気づきました。だから、自分がしてもらってうれしかったことや良かったことを子どもにしたいですし、してもらいたかったことを経験させてあげたいですね。万博もそのひとつです。この経験をまた次の世代へつなげていってほしいなと思います。

雑草じゃなかったんですね/M・Kさん(16歳・高校2年生)

M・Kさんの写真

日本館の好きな展示は?

M・Kさん

Farm Area全体の展示が好きだなって思いました。特に藻類の潜在能力について、ほかの植物と比較しているところがわかりやすくて好きでした。数字が出ていると実感しやすいと思います。

新しい発見や気づきはあった?

M・Kさん

藻類については、理科の授業で習った光合成のことしか知らなかったです。こんなチカラというか可能性があるとは想像したことがありませんでした。琵琶湖などにいる藻類を雑草だと思っていたんですけど、そうじゃないんだなって、とても勉強になりました。

あなたにとって身近な「循環」とは?

M・Kさん

「部活動の伝統」です。所属しているバレーボール部の伝統は、上下関係はあまり厳しくないけど、お互いにリスペクトすること。ずっと受け継がれてきたものだと思うので、身近な循環だと思います。自分の性格にも合っていて、入部して良かったです。

砂時計に、うっとり/みほさん(54歳・会社員)

みほさんの写真

日本館の好きな展示は?

みほさん

どれも良かったです。展示はもちろん、館内の内装も。一番好きだったのは「砂時計」ですね。映像がとてもきれいでした。3つありましたけど、すべてじっくり見ましたよ。少しずつ表現が変わっていたのも面白かったです。

新しい発見や気づきはあった?

みほさん

20年に一度、社殿を建て替えるという伊勢神宮の式年遷宮は、技術の継承に役立っているということが発見でした。確かに建て替えないと、特別な技術って次の世代に受け継いでいかれへんなと思いました。20年に一度というのも、絶妙な期間ですよね。

あなたにとって身近な「循環」とは?

みほさん

子どもを2人育てていることが、循環かなと思います。私に似ているとは思わないけど、私の何かは伝わっているのかな。理系夫婦なんですが、子どもたちも理系に進んでいて、社会に役立つことを学んで育っていますから。子育ても循環ですね。

生きることは「循環」/K.I.さん(40歳/医師)

K.I.さんの写真

日本館の好きな展示は?

K.I.さん

スツールです。製造している展示にたどり着く前に、何度か休憩がてら座っていたんです。デザインも面白いし、家族で「これ、いいね」って話していました。

新しい発見や気づきはあった?

K.I.さん

Plant Areaから入場したので、ごみの展示からはじまって、最終的に普段使うものになるというストーリーを実感できたことが発見でした。何度か座ったスツールが館内の3Dプリンターで製造したとか、藻類を使っているとか、まったく想像していなかったことがわかって、とても驚きました。

あなたにとって身近な「循環」とは?

K.I.さん

職業柄、「循環器」のことを考えてしまいますね。人の体は、心臓から送り出された血液が体内をめぐっていますから。ただ、日本館の展示を見ていて、微生物もめぐっていると考えたら、一人の体の話というよりは人類というレベルで、人って循環しているんだなと思いました。

ごみって、ごみじゃない/ちさとさん(32歳・日本館アテンダント)

ちさとさんの写真

日本館の好きな展示は?

ちさとさん

スピルリナの藻のカーテンが好きです。現地研修ではじめて日本館を訪れたときの感動は、今でも忘れられないです。別世界へ行ったような感覚でした。空気感も良くてリラックスもできて、単調な言葉になってしまいますが、すごいなって思いました。

新しい発見や気づきはあった?

ちさとさん

小さな子どもに「BE@RBRICKの5種類の色は、ごみから水や電気が生まれているってことなんだよ」と説明すると、「ごみってごみじゃないんだ」「ごみが水になるの ? 」と反応があるんです。子どもたちが驚いたり、うれしそうしたりしている姿を見ていると、日本館って新しい学びがたくさんあるのだなと気づきました。

あなたにとって身近な「循環」とは?

ちさとさん

几帳面な性格なのもあるのですが、ごみのリサイクルです。家族もごみの分別に対する意識が高くて、小さい頃から父に「分別はしっかりしなさい」と言われてきました。厳格な父というよりは、ごみの分別に厳しい地域に住んでいたというのが理由ですけどね。プラスチックごみにティッシュが入っていると「誰だ、ここに入れたのは ! 」とよく言っていたのを覚えています。

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